たうら

風が吹くときのたうらのレビュー・感想・評価

風が吹くとき(1986年製作の映画)
4.5
えっ…怖っ…こっっっわ!
日常描写映画かと思ったら戦争災害映画超えてホラーの域だわ。
夫婦の会話の描写がやけに丁寧でリアルという人間描写のうまさと、激しい動き、なんとも言えない物々しい雰囲気を作り出せる作家ならではの作品なんだろうな…。
実写と謎に混じり合う前衛的というか実験的演出ながら、作品に飲み込まれていってしまった。
愚直で思考停止しながら政府のパンフレットにただただ従いながら家を汚していく夫、ミサイルが3分で落ちてくるというときに洗濯物を取り込まなくちゃと言ったり、怒鳴らないでちょうだいとその場で怒り始めるような危機感のない妻。
自分の親を見ているようでイライラしながらも、めちゃくちゃリアルで怖すぎる。
オープニングではデイビッドボウイのテーマ曲、ミスマッチ感があると思ってたがピアノの静かな旋律などよりこっちの方がずっといいかもしれない。
たうら

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