風が吹くときの作品情報・感想・評価

風が吹くとき1986年製作の映画)

WHEN THE WIND BLOWS

製作国:

上映時間:85分

ジャンル:

3.7

「風が吹くとき」に投稿された感想・評価

相当昔に原作既読。イギリスの老夫婦が政府の対原爆避難パンフレットに従い簡易シェルターを作ってたおかげで核ミサイル爆発による直接的な人命被害は免れ救助を待つ何日間かの話。途絶えたライフラインにも「戦争なんだ、一時的なものだ、救助はきっと来る」と日常が戻ることを信じ、寄る辺なくひねもすのたりのたりかな。次第に放射能に侵されていく様子が痛々しい。屋内の実写ミニチュアを撮影した背景にアニメーションを合成する手の込んだ作りで、奥行きのある背景が魅力的。終始互いに頼り合う夫婦の関係が良かった。弱ってもずっと会話が続く。あの後彼らはどうなるんだろう。もっと悲惨な感じを想像してたが、音楽が暗くなくてよかった。キャラ作画は凄く良いかと言われれば微妙である。フレデリック・バックの真似っぽい。実写ニュース映像からスタートし、けっこういろいろ斬新なインサートを駆使して攻めた映像作品だった。
〜幸せのかたち〜

戦争の恐怖というよりも夫婦の穏やかな関係に惹かれてしまった。
降りかかった厄災は酷いものだけど二人は変わらず幸せそうだ。
励まし合いその日を生きる二人に向かって「そうじゃないだろ」と言ったところで。

「死が二人を分かつまで」二人も結婚式で誓ったことだろう。
大きな悲しみが訪れるまでは、知らないこと、知らないふりをすることで平和に暮らせるならそれもイイなと感じたり。そんな世界がどこにある?と考えてみたり。
妻より長生きしたい。最期まで安心させてあげたい。強烈に思う。
こうやって振り返ると刺さりまくる。観てる時よりも。
泣ける。

実写とアニメーションのコラージュが新鮮だった。
森繁久彌と加藤治子の吹き替えでしっとりと。見届けてくれ。
友人から教えて貰って鑑賞。
優しくて穏やかなジャケットだけ見ると、戦争物だと思えない(分かれよ笑)。見る前に聞いてて良かったほんとに。

おじいちゃんとおばあちゃんの会話は、お年寄り独特のそれで、地味に噛み合ってないのに上手く歯車は回っている。
お互い自分の主張はあるものの、大きく問題になることも無くスルリと順応していくところから、長く寄り添った2人を感じてほっこりとした。
最初はただ『ふふ、可愛い』と感じていたこの空気感、多分ラストに近づくほど鑑賞者を二分するのだと思う。
上手く言えないけれど『観ていられない』という気持ちと『救い』。
私はこの2人の会話に大いに救われた。
無知の恐ろしさは置いておいて、2人が話し合い着地する先は、いつも安堵。
『きっと大丈夫さ』『そうね』
死に着実に近付く中で、自分だったらこんな会話は出来ないと思った。
具体的に『死』を用いずに、こちらにそれを想像させる。戦争の惨さをここまで優しく、そして鮮明に伝えてくれた作品は初めてだった。

アニメーションとしても興味深い。
部屋はミニチュアなのか、カメラアングルが変わる時の妙なリアルさが、『つくりもの』ではなく『現実』を見せてくれていたと思った。

あと地味にタイトルが秀逸。

とてもいい作品。
ただ2回目は辛いので観れなさそう。
スコアはじわりと残る心のダメージで少し過小評価されていると思う。
『忘れてはいけない事実』として、1度は触れておきたい物語です。
papam

papamの感想・評価

4.5

無知って怖い。
ただただ、怖い。

一応、備える夫と能天気な妻。
夫婦は今まで通りの生活をしようとする。

だんだんと胸が苦しくなる展開に
観てられなくなる。
夫婦が仲良くて人が良さそうだから
余計に観てると辛くなる。

何回も観れる映画ではないかな。
記録。
目に見えぬ悪魔。

ほっこりファンタジーの名作『スノーマン』の原作者レイモンド・ブリッグズによる核の脅威を題材にした怖〜いお話。

平和な年金生活を送っていた老夫婦、ジムとヒルダ。戦争勃発のニュースを聴き、政府発行のマニュアルに従って粗末なシェルターを作るジム。その様子に呆れるヒルダ。そんなある日、核ミサイルが発射され、夫婦の家を閃光と爆風が襲う。半壊した家で救援を信じ、励まし合いながら生活を再開する2人であったが…。

放射能の脅威に対して無知な老夫婦が、知らぬまま徐々に蝕まれていく様子を描いた作品。直接的な残虐描写は無く、視覚よりも精神に訴えかけてくる。いや、これはとても恐ろしい。

夫婦のキャラクターデザインは『スノーマン』のように丸っこくて可愛らしく、人物描写もほのぼのしてて牧歌的。『はだしのゲン』の登場人物のようなバイタリティは当然無く、見えない脅威に対してあまりにも無防備かつ無力。このギャップが核の恐ろしさを一層際立たせる。

現代の目線で見るとあまりにも杜撰な対策マニュアル、無知ゆえに次々と身体に現れる異変にも関わらずポジティブな夫婦。こうゆう時代もあったという悲劇に、世界で唯一の被爆国の国民として考えさせられる部分は多いはず。

音楽はPink Floydのロジャー・ウォーターズ、主題歌はデヴィッド・ボウイが手がけるという豪華さも見逃せない。

軽い気持ちで手を出さない方が良い作品ではあるが、観ておいたほうが良い作品の一つ。
何気ない日常がいつ無くなるかわからない

政府や役所の言うことを鵜呑みにして弱っていく脳死な国民

そんなことを痛感した作品
アニメーションの中に実写を入れ込んでとても見応えある映像だった!
戦争はダメです。
ChieP

ChiePの感想・評価

3.6
絵本のような、ほのぼのムードの
アニメーション。
田舎暮らしの幸せそうな老夫婦。
「戦争が始まるんだって。えらい
こっちゃ」と慌てたおじいさんは
政府の指示通りにシェルター作り。
を見守るおばあさん。

「昔にも戦争は経験してきたし」と。
でも今回は……核爆弾だったんだよね。

唯一の被爆国/日本人であれば、
原爆についての知識はあるかもだけど
これは海外アニメ。ゆえに、意味ある
映画かも知れない、と思った。

登場人物は、老夫婦の2人だけなのも
わかり易い。
『平凡な日常』だったのに。
一瞬で世界が一変。それが原爆。

絵柄は、、2Dアニメの中に
クレイアニメのような3Dっぽい画像
が組み込まれてる?
不思議な映像でした。
ぱこ

ぱこの感想・評価

3.7
幼少期に観てトラウマに。何故かふと思い出した。
こんなタイトルだったのか。
また観たい。
nob

nobの感想・評価

-
ずっと前に鑑賞してから時が過ぎました。
たぶん悲しすぎて、この先、再鑑賞の機会は無いかも知れませんが、作品自体は素晴らしいと思いますので複雑な印象があります。
人に勧めたいような勧めてはいけないような・・とても記憶に残る作品でした。
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