えれき

インサイド・マンのえれきのレビュー・感想・評価

インサイド・マン(2006年製作の映画)
3.8
オールスター出演によるスパイク・リーのクライムサスペンス

これはもう凄い好きなやつ!

何も盗らない・誰も死なない銀行強盗事件というアイディアがとにかく秀逸だった

派手なアクションがあるわけでもなく、警察VS犯人のサスペンスフルな駆け引きがあるわけでもないのに、最後まで緊張感漲る演出と脚本が凄い

D.ワシントン、リー作品だと俄然活き活きしますね
J.フォスターのいけすかない弁護士役もハマりまくってた
何よりも、W.デフォーが変な役じゃなくて、真っ当な警官役なの新鮮w
本作ではあまり活躍はなかったけど、個人的にはこういう普通の役をもっとやって欲しいと願うばかり

後半からガラッと雰囲気が変わり、一気に謎解きパートに突入するのだけど、真実を煙に巻くような洒落た会話劇も良かった

社会格差・人種格差をエンタメに落とし込んで見せるスパイク・リーの手腕は今作でも遺憾無く発揮されてる
対立する片方に肩入れすることなく、平等に善悪の両方を描いてくれるので、鑑賞後もどこか冷静さが残るのが心地良い

間違いない良作
えれき

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