柳之貓

パルプ・フィクションの柳之貓のレビュー・感想・評価

パルプ・フィクション(1994年製作の映画)
4.2
過去の有名作品を評価するのは難しいが、雰囲気映画だな。いい意味で。

自称映画ファンとかが絶賛しそうな、オサレ感満載で鼻につく部分もあったけど、中身スカスカの映画よりかはよっぽど良い。まぁ実際にカッコ良いし、オープニング曲からトルク上げてく感はノリノリになる。

もし木曜夜に「あなたの心に何が残りましたか?」と聞かれると難しいものがあるけど、多分コミックとか少年マンガみたいな娯楽寄りなんだと思う。楽しかった。

サミュエルLジャクソンは、昔からあんなノリなんだな〜スタイルが確立されてて大したもんだ。
ただ、監督がああいう役柄で出るのだけは自己満足感が強くていただけなかった。
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再鑑賞したので感想のアップグレードを。
人生の災禍はあざなえる縄の如しって感じを抱いた…塞翁が馬とも違うんだけど。
キリスト教思想が根底にあるアメリカ社会の人間を描いているから、宗教っぽさは出てしまうけど、最後のS・Lジャクソンの台詞が一番わかり易いテーマだと思った。
しかし自分なりの信仰を持ってるアフロやブッチが正しいのか?と言うとそう単純でもないだろう。
とにかく読後感が残るという意味では、間違いなく良い映画だといえる。

それにしても、トースターが上がるタイミングや、ファビアンを慰めたブッチが部屋を出て行った次のカットなど、先を知ってても逆にそれを待つのが楽しめるようなポイントがあるのは素晴らしいな。
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