パケほ

ヒトラー 〜最期の12日間〜のパケほのレビュー・感想・評価

ヒトラー 〜最期の12日間〜(2004年製作の映画)
4.3
ヒトラーに焦点を当てるだけでなく、周りの側近たちまで観ることが出来るので余計に恐ろしさが増していた。
ただ1人の人間が神のようになり、ここまで周りが動く。恐ろしいなと思いながらもこれが数十年前の出来事で創作ではない。圧倒的に追い込まれ、弱っていく中で疑問や不安を抱きながらもそれに従っていく兵士や市民、子供。敵が迫っている中でのパーティーはまさに悪夢だったと思う。

どんどん自ら死を選択していく人が増えるが、あの夫人の子供達は本当に観ていて泣いてしまった。まだ理解も出来ていない子もいれば、自分の母親に殺されるのを分かっている子供。大人達の行動に巻き込まれて未来を無くした子がどれほどいたのか。

ヒトラーの信念は帰ってきたヒトラーの時と同じで一貫性があり、どこか間違っていないような錯覚に陥ってしまいそうだった。あそこまでの一貫した信念と総統と普段の切り替え(アメとムチ)。あの人の周りでは全てが正しいと思ってしまうのかな。神様のようなもの。曲がった考えで、独裁的すぎるが彼自身は最後まで国を考えていたといえるのかな?

経験したことないからわからないが、無条件降伏がどれほどの屈辱的で、ましてや2度目となると耐えきれないものであったのだろうと。
ヒトラーも屈辱を自殺を選択したが、最後まで戦っていた。あそこまで出来ないとどこかで暗殺されていてもおかしいくないのでは?(実際に狙われていなかったのかな?)

空耳などで面白い動画をよく観ていて、どんな映画なのかと気になっていたがここまで重たい映画だとは思わなかった。多くの将校や兵隊を扱いながらドイツ国内の終戦をまとめているのですごく勉強になる作品だと思います。

無知であることはもはや罪。年齢だけでは片付けることが出来ない。
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