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蜘蛛巣城のbendrinのレビュー・感想・評価

蜘蛛巣城(1957年製作の映画)
4.7
頗る満足した。鬱蒼と繁った樹木越しの画が巧妙な照明効果もあって素晴らしい。ただ、この作品を何度でも観たいと思わせる理由の多くは山田五十鈴にあるのではないだろうか。鷲津武時の分身とも言える妻を演じる山田の緩急ある身のこなし。不安や恐怖を感じさせる眼球の動きや鋭い叫声。ほとんど視線を交わすことのない夫婦の幾何学的とも言えるほど緻密に計算されたブロッキング。
三船敏郎も表情が良い。特に首に矢が刺さって地面に倒れ込むまでの表情が好きだ。
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