蜘蛛巣城の作品情報・感想・評価・動画配信

「蜘蛛巣城」に投稿された感想・評価

Yamada

Yamadaの感想・評価

3.8
シェイクスピア原作の黒澤映画。かなり言葉は聞き取りにくかったものの、壮大で美的な映像は圧巻。
ラストの弓で討たれるシーンは名場面です。
ゆん汰

ゆん汰の感想・評価

3.8
DVD、クライテリオン版BD 両方見たが、やはりクライテリオン様様の画質。

この作品の見所となっている本物の矢を使ったシーンや、山田五十鈴さんの演技がとてつもなく素晴らしい本作。

原作のシェイクスピアの『マクベス』をきちんと知らないので比較は出来ないが、面白いの一言。
もちろん黒澤監督の他の時代劇物もとは一風変わってはいるけど、黒澤監督作品を見る上では欠かせない一本
あにま

あにまの感想・評価

3.9
644作品目。レビュー270作品目。
『蜘蛛巣城』
 監督:黒澤明
 主演:三船敏郎
 興行収入:1億9800万円
 製作費:未記載
欲望にとりつかれた武時は、主君を殺害し蜘蛛巣城の城主となるのだが…。

蜘蛛手の森での幽霊のシーンがすごく良かった。
あとメイキングをみたが黒澤明監督は鬼だ。(良い意味で)
無数の矢が放たれるシーンに、ちょっとミスがあったら三船敏郎死んじゃうよw
巨匠はリアルを求めるんだな。
鬼気迫る鎧武者が滑稽であわれにうつる。そんなものよりも化生の者が糸を紡ぎながら口ずさむ歌や奥方の発する衣擦れの音が恐ろしい。
ノリオ

ノリオの感想・評価

4.1
シェイクスピアの『マクベス』を戦国武将に置き換えた描いた戦国武将の一大悲劇。
拘り抜かれたセットは、もはやセットであること忘却の彼方へ追いやる完成度である。
黒澤映画でもその陰鬱さはナンバーワンといっても過言ではないだろう本作。


老婆の予言に欲望を掻き立てられ、猜疑心に囚われて転落していく男の様は哀れだが、まるでそれが人間の本質かとばかりに突き刺さってくる。不可思議な出来事にリアリティはないが、そこには確かにリアリズムが存在する。

拘り抜かれたのはセットだけではない。
黒澤明はラストシーンで武時を本当に弓矢で射らせたというのはあまりに有名。弓矢の名手に射らせたとはいえ、それが危険であることは変わりないだろう。
きっと人が死ぬシーンは実際に殺すぐらいの覚悟を持たないと描けないと思っていたのかもしれない。だからこそあれほどの表情を引き出すことが出来たのである。


黒澤明の覚悟は凄まじい。
もうその一言に尽きるのである。
efn

efnの感想・評価

3.9
 三船が感情を表出させる瞬間、カメラは引くことで現実を、迫ることで夢を教える。山田が陰謀を語り三船が身を震わせるミディアムショット。千秋が亡霊として現れ三船が刀を振りかざすときのクローズアップ。この条件は冷徹な現実を表しつつ同時に夢の儚さへと接続される。シェイクスピアは画角の変更ひとつで読み替えることが可能だ。

このレビューはネタバレを含みます

2020 10.6 4/164

三船敏郎、いるだけでスペクタクルですごい。「逆賊ー! ぶさー!」のところはかわいい。

マクベスにしか聞こえない「鳥」の羽音の演出が面白かったです。
疑心暗鬼は人生の転落の始まり

「マクベス」を未鑑賞のためどこまでが原作のシナリオでどこまでが独自のそれなのかの区別はつかないが、比較的シンプルな物語の中に、人間のダメな部分が詰め込まれているような映画だった。ただ一つ指摘したいのは、今作の人間は“ダメ”なのであって別に“醜い”という訳ではないということだ。後者は余程のことがない限り現実世界には現れないが、前者については誰もが内在し得るものである。つまり、今作の主人公の独特な愛嬌は、その言動の生々しさに起因するものであるとも考えられる。だとすると、今作で主人公に終盤より降りかかる災難は、決して寓話的な世界の中だけでは済まされないものである。
今作の主人公を破滅へと導いた引き金は、「疑心暗鬼」な心の芽生えだ。元はと言えば、彼は別に強欲な人間でもなかったしむしろ性善説的な人間を信じる心優しい人間だった。しかしそんな彼の人柄は、謎の予言とそれを熱狂的に信じる妻の手によって次第に崩されていく。成功を約束された人間が、それをさらに確実なものにするために疑わしい人間を排除しようとする様は、なかなかに皮肉である。成功を手にする代わりに孤独と不安に付きまとわれる存在となった主人公は、その権力とは裏腹に次第に堕落していき、最後は呪術的な“安心”の虜となってしまう。彼の最期はまさに彼の宿命だったとも言えよう。他者に対する疑いの目は、最後には自分自身の信頼さえも崩してしまったのだ。
映像は言わずもがな見事だ。映画のコンテキストの多くが映像表現にも委ねられている。登場人物達があまり多くを語らない分、その不足しているものを映像が補完しているかのようだ。そしてさらにその不足分は俳優陣の演技、特に三船の迫力で補われる。全編にわたる彼の変貌ぶりもまた今作の魅力の一つだろう。

確かにラストの主人公が矢を受けるシーンは圧巻だが、実のところそれ以外で印象に残る場面はあまり多くない。映像も所々やたらと長いことがあるし、ストーリーも上手く回収しきれていない部分がある。
あとこれは技術面の問題だが、音声が本当に聞き取りづらい。映像から何となく内容を掴めるのはさすが黒澤監督だと思うが、とはいえ声がこもってしまうのは実に惜しい。
「マクベス」の話を日本の戦国時代を舞台に描く。

話は暗いけど、カット割、人の動き、カメラワーク、シーンのメリハリなど見ごたえあり。セットや衣装、モブの多さもすごい。

印象に残ったのは音の使い方で、それまでほとんど動かなかった山田五十鈴が、工作のために動き回る衣ずれの音が恐ろしい。泣き声をきっかけに、その理由が語られる場面も良かった。

これだけダイナミックな作品なのに、ポイントになるは人の心の機微で、それがさり気なく語られる。三船は実は弱い人物であることは、動きなどからも伝わってくる。

クライマックスは本物の矢を使ったらしいが、何度もカットを割っていて、何回撮影したの? 容赦なさ過ぎ。

欲を言えば、場面が城の外と城の中が多くて、それ以外の場面がもう少しあっても良かったかな?(原作が舞台だからだろうけど)。

「生誕100年 映画俳優 三船敏郎」
ももも

もももの感想・評価

4.5
全編に漂う不気味な雰囲気がとても好きです。三船敏郎の貫禄と迫力のある演技と、山田五十鈴の不気味で底知れない演技がとても印象的でした。
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