ヨウ

ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島のヨウのレビュー・感想・評価

4.0
ついに最終章。今作は大海原を駆け巡るパイレーツチックな作風で目新しい冒険に心が踊った。大人になったピーターとスーザンは残念ながら登場しなかったが、次男次女のエドマンドとルーシーが大きな成長ぶりをみせ大活躍。カスピアン王のカッコ良さにさらに磨きがかかっていて惚れるしかなかった。女性だけでなく男性をも虜にするカスピアン王の存在感に圧倒されるばかり。新たな登場人物・ユースチスはただの嫌な奴で咬ませ犬的存在だとおもっていたら、作中において重要な役割を果たす展開になっていて驚いた。そして観終わる頃には彼のキャラがめっちゃ好きになった。可愛らしく勇敢なネズミの騎士・リーピチープとユースチスのコンビがとても良かった。ところどころで出てくるアスランの重みのある言葉には感銘を受けた。冒険を通じて過去のしがらみから脱するエドマンド、自分の価値を見出すルーシーの姿をみて安堵に浸った。全体的なスケールは前二作より劣る気がするが、全く問題なく楽しめた。そして今作はラストシーンに全てが詰まっていると感じる。ナルニア国での役割を終えたエドマンドとルーシー。アスランたちとの別れを惜しみながらもまた会えることを願って自分の人生を歩み始める。リーピチープはアスラン国に行く決意をし、カスピアン王は立派な王として強い意志を持ってナルニア国を守っていくのであった。今生の別れと新たなる旅立ちを描いたこの結末には感動せずにはいられなかった。アスランと四兄妹を中心に築き上げてきたシリーズを締め括るのに相応しい素晴らしいフィナーレであった。3作を通じてナルニア国物語という映画が大好きになった。本当に出会えてよかった。これからも今シリーズへの愛を深めていきたい。
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