しう

きっと ここが帰る場所のしうのネタバレレビュー・内容・結末

きっと ここが帰る場所(2011年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

受け取り方の自由度高い映画のようでいてパーツパーツで裏切られる。

囚われていたものから自由になり社会的にノーマルな外見になるラストシーンをもってシャイアンは大人になった、と言われる訳だ。そこにははっきりとクソ喰らえ、と思う。
シャイアンは少なくとも最初から正直で誠実ではないか。空気は読めない、読まない。それは悪いことだろうか。そこらの大人より余程立派だ。
変化はあった。自分自身を愛せる様になった。けれど彼のパーソナリティは最初から人を愛する事が出来ていたように思う。

価値観の多様性を肯定的に見せる片方で、精神の健康への価値観は揺るぎない。
対立軸ではないものを対立軸に置かれた違和感。

シャイアンは魅力的だ、そして映画の撮られ方は好みだ、しかし底の底にすっと見える価値観が合わない。まさに「何かがおかしい」
しう

しう