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イントゥ・ザ・ワイルドのRiiのレビュー・感想・評価

イントゥ・ザ・ワイルド(2007年製作の映画)
4.2
『In to the wild』
荒野へー

実話であるからこそ、
この1つの生き方に正解も不正解もない。

ただ、この、1つのロードムービー、
という映画作品の観点でのレビューとして。

<行動力と、信念がすごいよね!だから、みんな、もっと出来ることを!やりたいことを!>
<ラストのメッセージ(ネタバレするので敢えて割愛)>。

なんだか、すごく相反するこの2つなのだけれど、
この2つのメッセージがぐるぐると行き来して感じられた2時間半でした。


行動力すごいし、めっちゃカッコいい。
他方、それは単なるその彼の純粋な強さだけじゃなくて、両親との関係性からの苦しみや、怒りがあったからで。
不仲な親を見つめる子供の視線、苦しみ、めちゃくちゃわかる。

毎日の中で
今のままじゃ何となくなぁ
って思う中で、彼の背中みてると勇気もらうし、
人生、もっと自分のやりたいことやってみようって思える。
他方、最後のメッセージの重み。

うまく言えないけど、
まるっきり真似すべき、とか、
まるっきりそのまま彼の境遇をすごいいいものとして捉えるのは
ちょっと個人的には違うかなって思ってて、
でも、1人の人生として、その姿勢と、
このリアルさから、私含め、誰もが
それぞれ異なるいろんな角度から
心揺さぶられる名作なんだと思います^^

私としては、
ハンバーガーショップで働く短いシーンが印象的。1番の資本主義の象徴。この皮肉さ。
そして、最後が1番の皮肉。


でも、何より、行く先々で、素敵な方と出会い
みんなに別れを惜しまれる彼。
見送る時に涙するみんな。
人の良さが出るからこそ、
私たちも見入っちゃうし
これが実話というのが胸が痛い。
毎回別れの時、送り出してあげる側に感情移入してしまいました。


このレビューが、
「でも、」という言葉で溢れかえってしまったように、自分の中でもいろんな感情たくさんの映画でした笑^^


ただ、めちゃくちゃいい映画なのですが
私自身虫がほんっとに苦手なので、
(ロードムービーでもここまで想像してなかった)
動物の解体された絵図、虫、
夜にご飯や紅茶と共に観るには厳しく、
正直何度もそういうシーンは片目を瞑りました…
Rii

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