りゅうたろ

イントゥ・ザ・ワイルドのりゅうたろのネタバレレビュー・内容・結末

イントゥ・ザ・ワイルド(2007年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

資本主義を、又は社会主義を標榜しようと僕らは貨幣主義経済の渦中だ。
紙幣を燃やして旅に出たのに、彼は労働をした。
必要なもの以外は誰かに与えた。
彼は貨幣で支払われない労働を求めて北を旅した。
しかし人の来ぬ森に入る前、彼は銃を譲り受ける。
銃は紙幣によって作られたと言うのに、
彼は銃も日記も離さなかったのだから、自然に帰るつもりが無かったのは明白だ。
彼には生きて帰って矛盾を孕んだ問題と戦って欲しかった。
もう戦え無い今、この問題は小説や映画にして他の誰かに託すのが確かに必要なのだと思う。
映画はそこにある物語や美しさだけで語り尽くせるものでは無いのだ。