Yoshishun

ブルース・リー/死亡の塔のYoshishunのレビュー・感想・評価

ブルース・リー/死亡の塔(1980年製作の映画)
2.5
“開き直りの境地”

『死亡遊戯』以上に合成や繋ぎが雑になり、最早ブルース・リーという看板を背負わせるのも疑問だらけの超問題作。
何故か英題は『GAME OF DEATH2』となっており『死亡遊戯』の続編的立ち位置だが、直接的な物語の繋がりは全くない。

『死亡遊戯』も過去作の映像や未使用カットをそのまま流用しており、伝説の硬直リーのシーンなど編集の雑さは見受けられたものの、まだ普通に作品としては観れた。しかし本作は、未使用カットの少なさと粗すぎる画質が災いし、明らかに製作陣も開き直っているレベルのトンデモ作品だ。
終いにはブルース・リー演じる(というより演じているように見せかけている)ビリーも前半30分で退場させ、登場中も引きのカットや後ろ姿、真横からのカットに徹しているので違和感しか残らない。
加えて日本のクラブでの歌唱シーンが完全に口パクであったり、突然の安っぽいお色気シーンとやる気のなさが窺える。

制作会社公認のブルース・リーのそっくりさん、タン・ロンが体を張ってアクションしているものの、出来のいい香港B級カンフー映画ならまだしも、尚更ブルース・リーを利用した悪どい二次創作に思えた。
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