Jellyfish

かぞくのくにのJellyfishのレビュー・感想・評価

かぞくのくに(2012年製作の映画)
3.0
ヤン・ヨンヒ 監督の自伝的フィクション映画。帰国事業で北朝鮮に渡った一家の長男が、病気の治療のための超法規的措置として日本に一時帰国してくる物語。その背後には北朝鮮の思惑もあり … というのが隠し味。

ドキュメンタリー「スープとイデオロギー」(2022) では、成績優秀だった長兄が金日成の還暦祝いの「人間プレゼント」(すごい言葉だ) として強制的に北朝鮮に送られたことが明かされる。先の二本のドキュメンタリーでは表立って扱うことができなかった、その時の兄の心情や、朝鮮総連の幹部だった父への思いが、このフィクションを作らせたのだろう。

なにはなくともオモニの愛。そして、アナーキーな妹 (監督自身) の旅立ちへとつながるラストがすごく良い。
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