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かぞくのくにのkoheiのレビュー・感想・評価

かぞくのくに(2012年製作の映画)
3.4
「分からない」が募る映画。
北朝鮮という1つの国の歴史的経緯を知らないことに嫌悪感を抱く結果となる。北朝鮮がかつて「地上の楽園」と呼ばれていたこと、資本主義がもたらす競争社会を批判し、計画的に富を分配する社会主義が待望されていた時代が、日本をはじめ世界中にあったこと。そして社会主義が現実的ではなかったことなど、私が見てきた社会とは縁遠いものを見せられ、一言で言うと難しい映画だった。

1つだけ分かるのは、兄をそういった光のない国へ送り出す安藤サクラ演じる妹の悲しみである。
楽園ではないけれど不自由のない幸福な国である日本に生まれてきたことに感謝したい。今言えるのはそんなちっぽけなことだけ。

安藤サクラと井浦新、ヤンイクチュンの演技が素晴らしい。それ以外の人はなんだか鼻につく演技をする人が多くてしんどかった。

分からないとか知らないものを無くしていきたいなぁ。社会派映画は無知な自分にたくさんの事を教えてくれるから好き。
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