サバイバル映画を求めてたどりついた本作。
ニューヨークでたった一人の生存者となったウィル・スミス演じるロバート・ネビル。愛犬のサムとともに荒廃した街で、人類絶滅を防ぐべく特効薬の開発に勤しむ。
夜になると街は化け物で溢れるのだ。化け物? と、ゾンビものみたいな側面もあるが(ゾンビものでもいいや)、実際は下手なヒューマン映画よりヒューマン映画だったという印象。
愛犬家としては耐えがたきを耐えなければいけないシーンもあり、涙なしでは見られなかった。その直後のロバート・ネビルを引きで撮っていく絵が、さらに泣ける。絵が素晴らしい。ニューヨークにたった一人の生存者という孤独感と虚無感を演出する最大の効果を演出できている。そのあとの自暴自棄な感じも、ヒューマン映画のそれだ。もうどうでもいいやという投げ槍感がヒシヒシと伝わり、痛々しかった。そう。痛々しかった。
もう一点、ボブ・マーリーのイデオロギーを語るシーンも、よかった。人類を救いたい気持ちをボブであらわすなんて、素敵やん。
Light up the darkness
闇を光で照らそう
ウィル・スミスの安定のかっこよさね。