しゅん

按摩と女のしゅんのレビュー・感想・評価

按摩と女(1938年製作の映画)
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冒頭の按摩二人が歩き喋る長回しの至福は何だろう。屋敷での平行移動、橋をわたるときのロングショット。ずっと見てられそうな映像の連関。子供が猫じゃらしで按摩にいたずらする時の未解決さなどの、一つ一つの行動の結果を放置していく因果律の無視は、やがて按摩と女が二人で宿を抜け出すシーンの裸足の足の衝撃へと結実する。穏やかで荒々しい感触が忘れがたい傑作。水と橋がたくさん出てくるところも気になる(「簪」でも頻出だった)。
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