暴力ついでにもう1本。
当たり外れの激しい井筒監督の、もっと評価されて良いのにねぇ〜な作品。
こちらのバイオレンスは、落とし所の知らない、無軌道な暴力を、実に生々しく描く。
いつ何処で起こっても不思議じゃない。何故ならそこに、明確な利害はなく、ある様に見える動機も体を成していない。突発的な感情と同調圧力がトリガーだから。
ゾッとするのは、日常の延長線上に居る人であり、だからこそ引き込み合う悪循環を断ち切る術を持たないということ。限度を知らない人って、何かにつけて困ったちゃんじゃないですか。
話が一気に変わりますが、ちすんが色っぽくて最高でして。畏れ多くも井筒監督に「ちすんが」っと言ったら「なっ!エッロいやろ〜」っと最低な顔をして喜んでいらっしゃいました(信頼に足る監督ですね)。
ジャルジャルの彼(どっちや!)も非常に良くで感心しました。
「主人公はな、魅力があればな、後は周りさえしっかり固めれば、勝手に光りだしよんねん」
納得です。井筒監督の成功作は、皆そんな感じ。好き好んで新人を使う理由が、何となくわかった気がしたのでした。