MissyEllio

狂い咲きサンダーロードのMissyEllioのレビュー・感想・評価

狂い咲きサンダーロード(1980年製作の映画)
4.5
『鉄男』に続き、しがらみや秩序の破壊を強烈に描いた映画を。

ストーリーはWikiでも見てください(無責任)。「愛される暴走族になろう」パンク精神の欠片もない(暴走族を良しとしてる訳ではないですよ)かつての仲間たちを「全部、ぶっ壊してやる!」と抗う仁(山田辰夫)の姿に、幼少期の僕はヤられてしまったのでした。

石井監督の大学生時代の超低予算映画で、「予算なんか無くてもやってやるぜ!」って言う情熱と反骨精神がまんま仁のソレなんですよね!もうそのエネルギー迸る画は、圧巻です。

何処に行っても、組織になると、本質は失われ体裁を保とうとするのが人の常。アフリカン発祥音楽(Rock・JAZZ・hip-hop…etc)やパンク等、非暴力表現によって内に秘めた反骨精神を刺激し、支持されてきましたが、本作の主人公は、暴力を武器に、どんなにボロボロになりながらも、その枠組みに挑み続けるんですよ。

アナーキー、実存主義なんてそんな観念的なモノじゃなく、自己の生きる意義を、直感的に荒れ狂う主人公は、言ってみれば『永遠の厨二病』なんですがw、やはり其処には何か忘れたものを思い起こさせると思うんですよね……

俺、大丈夫かな?笑

理屈じゃ無くカッコいいと思っちゃったんですもの、コレばっかりはしょうがないですよ!

万人向けでは決して有りません。コレを機に観たとしてもですよ、「えぇ何これ〜」とかは心の内に留めておいてくださいm(_ _)m
MissyEllio

MissyEllio