藤子・F・不二雄先生ご自身の脚本と言う事で、いかにもドラえもんらしく映画というスペシャル感あふれる内容になっています。絵本を使わずにおとぎ話の世界に行く方法が何か力技なのですが、ドラえもんの世界ならアリかもなと言う説得力があります。『すこしふしぎ』な世界観の真骨頂という感じですかね?
味方のゲストキャラに若き日のではなく年老いたシンドバッドを配置しているのもひねりが効いてていいと思います。「いつの間にか心にまで~」というセリフは藤子・F先生の自戒の思いでもあったのかも知れません。オッサンになって久しい自分にもグサグサくる言葉です。
そして最後も語られる事はないのでしょうが、後日談がある様なニュアンスで終わるのが素敵です。ドラビアンナイトの世界がいつまでも続いていく気がしつつ楽しいまま観終わる事が出来ました。