⭕️初見
第八回日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞ということで鑑賞。
マジのマジでやっとDVDをレンタルできたので、待望の鑑賞感がすごくて謎に期待値上がっていたけど、良い感じにハードルを飛び越えてきた作品でした。
シンプルに面白かった!
◼️タイトルからして暗そうなイメージが浮かぶと思うけど、マジで良い塩梅のコメディ映画で、最後はとてもグッとくる素晴らしい脚本。
主人公の義理の父親が亡くなる直前から葬儀が終わるまでの数日間を映している作品なのですが、”お葬式“を開催する側の準備段階や親族の心情をシリアスな方向性ではなくて、リアルな問題性(会場やお金関係、お坊さんの手配など)に着眼を置いて描くという、その時点でシナリオがちょっと面白いやつ。
もちろん、義理の父親が死んでしまったことを親族一同終始悲しんでいるし、ただ意図的にふざけてバカをしているということは一切ないという点で、シリアスコメディとしてのストーリー性に関する着眼が非常に良いなぁと感じる。
展開にも抜け目がなく、飽きることは一切ない作品でした。
◼️カメラワークがマジで良い。
寄りと引きのテンポ感が堪らなく良いというのがあるのだけど、何より寄りの使い方が秀逸で凄い。
このポイントはこの映画を一層良く映していて、使い所も良いし、くどくない程度の派手な感じは演出としてマジグッド。
中盤では白黒無声での演出も挟まれていて、そこもまた味を出してるのよねぇ。
◼️総括
これは一見の価値大ありですね。
《好きなシーン》
ダントツでラストシーン。
菅井きん演じる母親が親族へ最後の挨拶をするシーンではもうグッとグッとくる。
死に際に一緒に居れなかった母親は「その経験を一緒にしたかった」と素敵なセリフを吐くのです。
“その経験”という深みのあるセリフ回しもう強すぎ。演技も素晴らしすぎ。