浅野公喜

サムシング・ワイルドの浅野公喜のレビュー・感想・評価

サムシング・ワイルド(1986年製作の映画)
3.4
「羊たちの沈黙」のジョナサン・デミ監督作で「スピード」ではキアヌ・リーブス、「Mr.ダマー」シリーズではジム・キャリーの相棒だったジェフ・ダニエルズとメラニー・グリフィス主演のサスペンスコメディ。

ジェフ演じる平凡なサラリーマンがメラニー演じる自由気ままに生きる女性と出逢うロードムービーで中盤までは能天気な雰囲気なんですがメラニーの前夫であるレイ・リオッタが登場する辺りから雰囲気が少しずつ変わりはじめ彼がブチ切れながら唐突にガラスやドアを破ったりして二人を痛めつける辺りは迫力満点。ジェフを引っ張るはずのメラニーが途中から大人しくなったり、コメディとしてそこまで笑えるわけではなくこの手の作品にしては約2時間は長めでダレる部分も有るんですが、ゴスペルが聴こえる教会、路上のハーモニカ奏者やアカペラでラップを披露する黒人達とアメリカの日常に存在する音楽の描き方が食堂の黒人女性が歌うエンディング含め印象的。

そのエンディングや劇中頻繁に歌われるザ・トロッグスの「Wild Thing」は今作の少し後の1988年に同年ボン・ジョヴィ「Bad Medicine」のPVの冒頭にも登場していたコメディアンのサム・キニソンによってハードロック風アレンジでカバーされてました。
浅野公喜

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