Joker

都会のアリスのJokerのネタバレレビュー・内容・結末

都会のアリス(1973年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

とてもお気に入りな映画。まずカメラワークが移動してる際に車の中から撮っているのが多くて、バスや飛行機や車など様々な物に乗って移動していて、すごく旅をしている感じが伝ってきた。
前半のアメリカの風景の空っぽさや写真が現実を超えることのできないことへの落胆などとても共感してしまった。
孤独で、写真を撮ることがある種生きている証拠であったフィリップも、アリスと共に旅をする過程の中で生きていることを実感したのか、次第に写真を取らなくなっていった。初めはただ預けられただけで、アリスに手を焼いていたフィリップも共にあちこち旅をする過程で心を通わせ、どこか”父親”であることの喜びを感じるようになっていったのだと感じた。途中で2人で一緒に写真を撮るシーンめっちゃ良くてほっこりする。2人で楽しい時間を過ごすようになったのも束の間、アリスは母の元に帰されることに。アメリカでは書けなかった旅行記。アリスとの関わり通し様々な物を見て、感じたフィリップはどのような物語を書くのだろうか。
大きな事件や展開があるわけではなく、ただ物語が進んでいく。でもそこに人間味や温かみと同時に「美しさ」もあって自分の中に特別な余韻を残していった。
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