『十二人の怒れる男』シドニー・ルメット監督による濃厚クライム・ムービー
135分はちと長いけど、アメリカのいまだに無くならないあらゆる差別が凝縮されていて、複雑な気持ちになる良作でした。
地方検事補アロイシャス・ライリー。
お偉いさんに早朝呼び出され、Q&A(=尋問調書)を取ることに。
担当するのは、手荒だが凄腕の人気刑事、ブレナン警部補(ニック・ノルティ)の正当防衛事件。
尋問は和気藹々と簡単に終わると思われたのだが、証人の一言に引っ掛かったライリーは、事件を見直していく。
すると、ブレナンの差別的言動、裏で渦巻く選挙運動など、様々な事実が浮き彫りとなってきて……
人種や性別、職種の差別。
知らぬ間に言動に出てしまっている差別は、される側には一生のキズとして残る。
ニック・ノルティはいつも通りのデカくて迫力ある悪役でしたw
こんなん逆らえないよねぇ~
不正を暴いて正義を貫く!
という爽快ムービーでないのがまたキツい。。。
オチも、うーむ…
が、リアルともいえるからアリ、なのかな。
個人的には悪人は全員肉片となって舞ってハッピー♪が良いのですけどね(笑)
スッキリとはしませんが、濃厚じっくり演出は良かったです!