中学生による 過激ないじめが陰鬱に描かれ 目を背けたくなる内容だが、美しい映像と音楽がエッセンスとなりこの世界観へと引き込まれる。
集団で弱者を苛む誤想的強者達には一度痛い目にあってほしいが、この映画を観ると自分の気持ちが解らなくなる。登場人物への共感と羨望、同情、恐怖により多面的な考えがぼんやりと形となり深く考察させられる。
吐き気を催すような猥雑な現実に対し、それを忘れさせるリリィという音楽や、表に出せない感情をインターネット上で吐露する姿は現代人なら共感できるのではないでしょうか。
世界観にマッチしたキャスティングで透き通った若さの市原隼人と蒼井優は映画初主演にして見事な演技でした。