酢

エースをねらえ! 劇場版の酢のレビュー・感想・評価

エースをねらえ! 劇場版(1979年製作の映画)
4.0
全編を貫く強烈な人間愛が清々しい。岡ひろみも宗方コーチもお蝶夫人もそれぞれの人生を全うして青春を燃やしていて、そこには善悪の区別も段取り的な対立も存在しない。しかもそれが出崎統のハイテンション演出で88分に濃縮されているのだからまあ傑作ですわ。

脚本に感心。TV版だと26話分あるらしいけど上手くかいつまんでいて不足を感じさせない。試合の途中経過を全て描かずとも、重要な台詞が発せられさえすれば物語は進められる。港町の学校で始まった物語は飛び立つ飛行機で幕を閉じる。岡ひろみの成長譚として仕立てる明快な意思を感じる。
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