酢

狼は天使の匂いの酢のレビュー・感想・評価

狼は天使の匂い(1972年製作の映画)
3.5
「映画っちゅうのは雰囲気なんや!」ってことですか、ルネ・クレマン先生。たしかに冒頭のルイス・キャロルの引用からして雰囲気があり過ぎる。そしてユルい犯罪計画の中には謎めいたフラッシュバックと「男は永遠にKids」な意匠を暗に示す「遊び」演出の数々を散りばめて。嗚呼、徹底された雰囲気の世界にトキメキ。最後は超濃厚な哀愁を醸すフランシス・レイの主題歌を添えて一丁上がり。この不思議の国に迷い込んだような酩酊感、永遠に浸りたくなっちゃうね。役者が男も女も尽くアイコニックな存在感なのも素晴らしい。
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