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パシフィック2-3-1のROYのレビュー・感想・評価

パシフィック2-3-1(1948年製作の映画)
3.8
ジャン・ミトリがオネゲルの管弦楽曲を基に制作した“エッセイ”

蒸気機関車「パシフィック231」号を撮影した実験映画

機関車が疾走する映像の中で1番魅力的だった

リズム

カンヌ国際映画祭で最優秀編集賞を受賞

オネゲルもドボルザークも機関車マニア

この映画は「ドキュメンタリー」ではなく、視覚的な印象と聞きなじみのある音を関連付け、楽譜と密接に混ざり合いながら、雰囲気を作り出そうとしたものである。

キューブリックは、アシスタントだったアンソニー・フュリューインに勧められてこの『パシフィック231』を鑑賞。その感想は「今まで観た中で最も完璧に編集された映画の一つ」だったそう。(https://www2.bfi.org.uk/news-opinion/sight-sound-magazine/polls-surveys/stanley-kubrick-cinephile)

アルテュール・オネゲルの交響的断章(運動)第1番《パシフィック231》

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「私はいつも情熱的に機関車を愛した。私にとって、それは生きものと同じであり、 そして他の人々が女たちや馬を愛するように私は機関車を愛した。この《パシフィック》において私が表そうと努めたところは、単に機関車の騒音の模倣ではない。それは可視的な一つの印象と肉体的な一つの愉悦とを音楽的構成によって翻訳しよ うとしたものである。この曲は、[機関車を]対象として眺めるところから始まる。停止中の機関車の静かな呼吸、発車しようとする努力。ついで、速力が次第に増加し、ついには抒情的な状態――すなわち真夜中に一時間120マイルの速力で疾走する300トンの汽車の感激――にまで到達する」

オネゲルが《パシフィック231》について述べた言葉
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