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スラムドッグ$ミリオネアのqpのレビュー・感想・評価

スラムドッグ$ミリオネア(2008年製作の映画)
4.0
 ジャマールはクイズ番組で全問正解し、高額賞金に手が届きます。ただ、スラム出身、コールセンターのアルバイトという肩書からいかさまと思われ、という話です。

 映画の中のクイズ番組の内容が以前日本でやっていたミリオネアそのものです。警察も番組出演者も嫌な人ばかりで、ジャマールのことを肩書で根本から疑っています。ただ、ジャマールが全問正解したことは、私も想像ができません。

 生い立ちがクイズの答えと繋がっていきます。子供の頃のことを覚えているのだろうかと思いながらも、ジャマールの生い立ちと折り合い挟まれるクイズのシーンがリンクするのは面白いです。

 孤児に手を差し伸べてくる大人にはろくなやつがいません。彼がやっていることから観光地が想起されます。列車やタージマハルのシーンにインドのスラム街の子供の生命力を感じ、車のタイヤの事件で不条理さを感じます。実際に観光地に行ったことがあるので、自力で生きている者、大人にうまく使われている者が混在しているのでしょうか。

 ジャマールの行動のモチベーションは途中で分かれてしまったラティカです。彼女に一途なところがジャマールを動かします。やはり異性のためというのは強い意志で、後半はクイズのことは忘れてしまいました。

 ジャマールのクイズ番組の出演理由も含めて上手くまとまっています。出題内容が生い立ちにリンクするのは映画として面白かったですが、後半は裏社会が良くわからず、楽しめませんでした。結局、インドのスラム街の子供が一生懸命生きている姿が良かったのです。
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