笑の大学のsbchlcflttのネタバレレビュー・内容・結末

「さるまた失敬」


よくあるコメディ作品だと思っていて初見は期待外れだったから、次は素直に二人舞台を映像化したもの、という体で見た。


役所広司は間違いないとして。

稲垣吾郎はアイドルだけど、その演技がなんとも癖になるというか中毒性があるというか。瞳がずっとキラキラしていて椿一と言う人の青さ真っ直ぐさが、そのビジュアルと少したどたどしい活舌や演技に現れているようで好きだった。

その向坂と椿がお互いに礼儀正しく、言葉遣いが終始綺麗なのもとても良かった。

そうして椿一に愛情いっぱいになったところで「状況が変わったんです」のシーン。こんな友情もあれば別れもあるのかと。二人の再会を祈って舞台は終わる。

高橋昌也も良かった。面白くないはずの青貫、小松政夫のつ～れられらつ～れ～ろ～も地味に好き。


ゲラゲラというよりはクスっという感じ。途中、向坂の表情が心底恐ろしかったしラストは切ない。舞台で熱演を見てきた気分になった。

椿が日ごと劇場街を歩くシーンや向坂が警察官の格好で演じるシーンなど、特典映像のようで贅沢に楽しめた。