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笑の大学のizumiのレビュー・感想・評価

笑の大学(2004年製作の映画)
4.5
昭和初期の浅草を舞台に検閲官と喜劇作家の闘いを実話をもとに描いた作品。ほぼ二人芝居ですがシュールで面白くてお気に入りの邦画の一つです。生まれて一度も心の底から笑ったことがないと断言する検閲官・向坂はこんな大変なときに笑いなど不謹慎だ!と喜劇舞台の上演許可を出さない頭のお固い役人。一方、庶民に笑いは大切なんだ!と訴える劇団『笑の大学』の座付作家・椿一。この二人のやりとりが面白くて息づかいも間の取り方も絶妙でした。笑いに対する考え方が正反対の二人だから余計に笑えてしまう。でも笑いだけではなく戦時中という厳しい状況下が伝わる場面もありラストシーンは感動的でした。三谷脚本は魅力的ですがやっぱり星監督の凄さ。星護演出のドラマ作品は大好きです。そしてどしっと構える役所さんに対して真っ直ぐぶつかっていく吾郎ちゃん、良いコンビですね。
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