たま

これがロシヤだ/カメラを持った男のたまのレビュー・感想・評価

4.8
不親切な形式を取る事を最初に親切な形で示して、ジガ・ヴェルトフは悪い人ではないと思ったよ。「シナリオなし」「芝居なし」「音楽なし(これだけは最初に教えてくれなかった気がする。)」それで「映画言語」を探し求めるというので、撮影と、その繋ぎ方を見ようと思えて、割と純化された感じに見えた。

何かを見る人のショットと、見られる対象を交互に繋いでって、どんどんその繋がれるスピードが速くなっていく感じ、典型的なEDMのサビ前の盛り上がりな感じがしていたら、途中で、そういう手法の中にピアノの鍵盤のショットがレイヤーとして写っていて、電子音楽以前だけど、同じように作り手にも音楽流れてるよな、観るサイケ!と思った。関係ないけど、最近「サウナはドラッグでありサイケ(荘子it)」という意見にとても納得した。

あと、タイピストの顔と、タイピストが打っているタイプライターを2つのレイヤーにして同時に移してるの、力技のキュビズムじゃんね〜

めちゃ極致!!
たま

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