これがロシヤだ/カメラを持った男の作品情報・感想・評価

これがロシヤだ/カメラを持った男1929年製作の映画)

CHELOVEK S KINOAPPARATOM

製作国:

上映時間:67分

3.9

『これがロシヤだ/カメラを持った男』に投稿された感想・評価

Hipposky

Hipposkyの感想・評価

3.0
317.2011

カメラを持った男が市井の人々をスタイリッシュに見せる、当時の特殊技術を総動員し「魅せる」に特化した映像。後年の映画製作者たちに多大な影響を与えたことは疑いようもない。画面構成が100%決まったカットとそうでもない、余白のあるカットとのバランスが良く、いつもでも見ていたい、中毒性のある映像!
Shaw

Shawの感想・評価

4.0
『コヤニスカッツィ』のプロトタイプといったところか。

サイレント時代の実験的ドキュメンタリーということで映画史における最重要項目の一つとされている作品。

たしかに編集の凄まじさに加え、かなり洗練された独特のショットの数々は時代の遥か先をいっている。音楽とシンクする映像が見てて気持ち良い。
これは実験映画的な感じであったけど基本的に映像がすごく綺麗で驚いた。特に後半は凄い映像が多いですね。ストーリーとしてはアレだけど、どちらかというと、基本的な映画撮影の事を学ぶにはいい作品です。あとは「戦艦ポチョムキン」や「アンダルシアの犬」あたりに感銘を受けた人はぜひこの作品も見て欲しいなという感じです。スポーツ競技の捉え方が革新的で、その後のスポーツ競技のドキュメンタリー映画あたりに影響を与えていると思いますね。
よく見たらモスクワにキエフでの映像もあります。今にして思えばいろいろ複雑です。
監督のジガ・ヴェルトフと言う名前に見覚えがあると思ったら、ゴダール監督が”政治時代”に率いていた作家グループの名前”ジガ・ヴェルトフ集団”だった。本作を敬愛していたらしい。

1920年代末期のソ連(モスクワとウクライナ)の記録映像集。都市のスナップ、工場、農場、体育、文化施設などを、その撮影・編集の様子を含めて実験的なモンタージュ編集でまとめている。

最初のうちは当時の発展途上のソ連の様子や当時の特殊撮影、編集のリズムが面白くて観ていられるのだが、30分ほど過ぎると眠気に誘われた。アメリカの「コヤニスカッツィ」(1982)を観ているような感じ。

ゴダール監督の「映画史」(1998)も想起した。既存の映画を使って同じようなことをしている。こちらも眠気に誘われて未だにしっかりと鑑賞できていない。                 
忍者

忍者の感想・評価

4.0
ヴェルトフによるモンタージュ表現を表す。ドラマ要素は存在しないが、視聴者の世界の見方を変化させるという現代的な芸術表現に昇華した。エイゼンシュタインより好み
ノムラ

ノムラの感想・評価

4.0
脳内CPUのスペックが異様に少ない私にとって、何も考えずにただ観ることに集中できる本作品は有難い存在だ。ロシアの文化、生活、労働から出産、結婚、死などの様々なモチーフをカメラで撮影し、継ぎ接ぎした本作品はドキュメンタリー映画であり、実験映画でもあり、はたまたプロパガンダ映画の形相をも帯びている。本作品の特質すべきポイントは当時には斬新なモンタージュやスローモーション、多重露光などの技法をふんだんに活用した点とカメラを持った撮影者人身が画角に映り込むメタ的な構造を孕んでいる点だ。これらの要素が本作品の映像群に自由で生き生きとした前衛的な解釈を付加してくれる。ジガ・ヴェルトフが表現したモンタージュ、自由闊達なその姿勢からは現在の動画配信業に通じるムーブメントをも感じることができる。
豚肉丸

豚肉丸の感想・評価

4.4
ソ連の日常の様子を映したドキュメンタリー映画

70分間とは思えない程の情報量に圧倒され、映画は見終わったけど記憶はかなりおぼろげである。日常生活を映したドキュメンタリー映画ではあるのだが、映像はかなり前衛的で一つ一つのカットが独特である。編集も心地良いし映像も心地良い。が、一カット一カットが短いのにその一つ一つに情報量が詰め込まれており、それが70分間続くから...頭がパンクしてしまう...

映画の始まり方から面白い。
多くの観客が映画館の中に入ってくる。半自動的な椅子が下りて観客は椅子に座る。映写技師はフィルムを取り出して映写機に嵌め込み、レバーを回して映画が上映される...
20年代の映画館の雰囲気が映像に残っているだけでも面白いが、「これから映画が始まるよ」と告げるような構成になっているのも面白い。

また、日常生活を切り取った映像が映画の大半を占めるのだが、その一方でカメラを持ち運んでカメラを回す男の姿も映される。多分メタ構造的な働きを表すための存在だと思うが、車に乗り込んでカメラをセットしカメラを回す一連の流れや、ダムの危険な場所でカメラを回す彼の姿はかなり印象に残る。
時々映像編集の場面が挟まるのも面白い。特にこの場面は編集が心地良いのだ。
女性がフィルムの回転を止めて、フィルムに注目する。その注目されたフィルムの静止画が表示された後フィルムの映像に映り、しばらくするとまた編集者の場面に戻される。そして、編集者はフィルムを切り取る。
その流れが数回繰り返されるが、とにかく見ていて気持ちの良い映像に仕上がっていて...映画全体を通して面白いのだが、この部分は特段面白かった。

物語性は無く、ただソ連の日常生活を映した映像が流されるだけ。ある種のプロパガンダ的な映画でもあるが、この時代からアヴァンギャルドな映像芸術が完成されていたこと自体素晴らしく、プロパガンダはあまり気にならない。
面白かった!!
市民の悲喜こもごもを映した傑作 主人公 はおらずただ入れ替わり人の顔が映し出されていく。機械工業の発達とそのスピードで、考える前に目の前は切り替わって行く。
ナコ

ナコの感想・評価

-
流し見る分にはリズムもいいし楽しいけど真面目に観ようと思うとかなり疲れる
映画というより現代美術という感じ。モノクロの映像がすごく美しい。映画史上の重要作と言われるものでも今見るとつまんないものも少ないないが、本作は全編すごく面白いとは言わないけど文化遺産として残すべき貴重で素晴らしい作品だと思う。
今みたいにメディアとか交通手段が発達していなくて、世界というものが身近な範囲に限られていた時代に、このような映画を通じて異国の風景や生活をはじめて観た驚きや、例えばスローモーションみたいな肉眼では見えなかった超現実の姿まで映画が見せてくれた衝撃はどんなに大きいものだったか思わず思いを馳せる。
描かれてるロシアの情景も非常に興味深かった。当時から精密な機械がたくさんあるのに驚き。それと思ってたより昔々してないしロシアはけっこう都会だったのが意外。
あと僕は輸入のブルーレイで観たけどサイレントでも音楽がついてるのはやっぱり良いね。同時期のフランスの「ニースについて」は音楽なしでちょっと辛かった。
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