西東京

十九歳の地図の西東京のレビュー・感想・評価

十九歳の地図(1979年製作の映画)
4.3
地図を書く鉛筆の音、走る足元、早朝の空気、雨、繊細な感覚を鋭敏にする思春期のミニマムな宇宙。阿佐ヶ谷の冷たい風景にジャズは合わない。原作はもっと邪悪な精神が宿っていた気がしたけど、ラストの沖山秀子のダンスにちょっと泣いた。死ねとか殺すとか虚勢張ってて本当に実行しないのは、あのダンスをスローに見る心があるから。裏を返すと、その気持ちがあるからこそ「死ね」とも言うんだろうけど。大好きな蟹江敬三も当たり前に最高。
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