上海十月

十九歳の地図の上海十月のレビュー・感想・評価

十九歳の地図(1979年製作の映画)
4.2
大学時代で見て以来である。原作も毒があるが、映画も負けず劣らず毒だらけ。現在に置き換えても問題がない内容だ。作品の舞台は、79年の東京。主人公の苛立ちは、青春につきものだ。誰もがどす黒い感情を持ちながらも理性で抑えている。しかし、自分の存在が誰からも認められず、しかも疎外されているとしたら、彼のような行動しないと誰が言えようか。自分とは違うと思いつつも将来こうなるかもしれないと思う人物を蟹江敬三が好演。彼の好演がないと演技経験がない本間優二が引き立たない。主人公が最後に涙する事で再生されると信じたい。沖山秀子の脚はすごいんですけど、もしかしたら本物?
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