ミシンそば

追求のミシンそばのレビュー・感想・評価

追求(1945年製作の映画)
3.5
愛の総量が少ない男が勝手に破滅する、ド直球なフィルム・ノワール。
主人公のしていること、かなりクズなのに割りと苦なく観れるのでかなり脚本は練られていると思う。
(それにしたって、この映画のボギーはカリオストロ伯爵染みた気持ち悪さを醸し出していたが)。
今の時代の映画作家に例えるなら、ある意味黒沢清的でもあったって所感も持てた。

「薔薇」に関するトリックは、言われてみればそうだな。と納得した。
それにしてもこの映画のボギー、一時の熱情で神経をすり減らすくらいなら最初からそんなことはするべきではない。
(途中から明らかにそれを受け入れる良心があったようだが、それなら尚更)。