ミシンそば

さらば あぶない刑事のミシンそばのレビュー・感想・評価

さらば あぶない刑事(2016年製作の映画)
3.3
本作が公開された時は、さすがに「帰ってきた」が作られるとはつゆほども思っていなかったし、シリーズ途中まで履修していたのだって、これで完結地点が見えるからってのもあった。
最良ではないにしろ、刑事としてのタカ&ユージは本当の本当に最後なのだから、話に決着を付けたと本気で思っていたのよ、当時の自分は。
Long good byeは8年しか持たなかったな。

少なくとも、ボスヴィラン ガルシアの格は、演じる吉川晃司の格も相まって、シリーズの中でも最強で間違いない。
と同時に、平成に入ってからの、割りと評判の悪い劇場版がどんだけちゃんと作られていなかったかも浮き彫りになる、軟派な要素を配する努力をした仕上がりにも、本作はなっていた。
自分は未だ「まだまだ」しか観ていないけど、残りの二作は観る機会ないだろうな…
そう言う面も含めて、完結編にするつもりだった感がむちゃくちゃ強い。
まぁ実際には、先月面白さ的にも大分上を行ってる真の完結編が公開されたんだけどね。

薫くんの珍妙振りは相変わらずだが、さすがに終盤ではタカに渇を入れたりと、二人の悪友としてのキャラクターへの原点回帰を果たしていた(多分ドラマ版の時点でキャラ崩壊はすでにしていたんだろうが)。
まぁそれでも結局、「帰ってきた」を待たずにエンドロール直前にまた珍妙でやかましいキャラに戻ってしまうんだけれど(何度も言うが、浅野温子を本当に何だと思っているんだこのシリーズは)。

余談だが、本格的に売れ出す直前の吉沢亮がそこそこ重要な役回りで出てたことは改めて観てようやく気付いた。
彼演ずる川澄とユージのバディものとしての側面も少しではあるがあり。
今改めて観るとって補正は多少あるだろうけど、この頃から覇気あった。