ツクヨミ

仮面/ペルソナのツクヨミのレビュー・感想・評価

仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)
3.9
プログレッシブさ全開のビジュアルに溺れる。
女優のエリーサベットは映画撮影中に突然喋らなくなってしまう。その後病院に入院した彼女は看護師のアルマと同じ時間を過ごしていく…
イングマールベルイマン監督作品。今作はまず冒頭の謎シークエンスから打ちのめされました。暗闇から灯りがともり次第にそれがフィルムを回し映画になるという流れを映像として見せており前衛的、その後はサブリミナル的映像が散見し意味不明な画面に吸い込まれるよう…これがイングマールベルイマン監督の持ち味なのか。
そして中盤に画面が二つに割れて急にフィルムの中の出来事だと感じさせる演出は狂気的で素晴らしい。こんな演出を入れてくる映画は初めてだったのでシンプルに驚きを隠せなかった。
しかし正直内容はよくわからないと言える。エリーサベットの内面を表情でうまく表現していたり、アルマの溢れる感情を言葉で表現したり対比的に描いているのだろうか。だが映像としてはとても面白いものが見れたのでけっこう満足度は高め。
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