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仮面/ペルソナのMUTUALのネタバレレビュー・内容・結末

仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

ここ数十年の映画作品がどれだけ興行・娯楽性を重視してる作品が多いか、というのをしみじみ感じた(いい意味でも悪い意味でもなく)。

ベルイマンの映画を観るたびに「古い作品なのに人間を描くことにおいて芯食い過ぎ」と驚く。ちょっとやりすぎなくらい。
古さは作品の崇高さ・掘り下げ度とは全然相反しないものなのだなと思った。むしろ超内省的な映画、実験的映画の祖といえる作品なのかもしれない。
「冒頭のサブリミナル×××は露出狂的な遊びでなければどういった意味合いを込めていらっしゃるのですか?」と、もう亡き監督に訊いてみたい気はする(多分生命の始まりが〜とかそういう理由だろう)。

『ファイト・クラブ』と『マルホランド・ドライブ』はこの映画にインスパイアされたそうだ。納得。
リンチ、ベルイマン作品めっちゃ好きそう。

※というか有名映画監督こぞってベルイマンのファンらしく「ベルイマン生誕100年映画祭」というサイトに名だたる監督たちのベルイマンへの愛憎コメントが載っていて面白い。
これまで自分が観てきた映画のインスパイア元を辿ればどこかで絶対にベルイマンに行きつくということだ。
映画の歴史におけるおじいちゃんみたいな感じか。
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