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宇宙戦争のmatchypotterのレビュー・感想・評価

宇宙戦争(2005年製作の映画)
3.6
やっぱり少し間が開くとコテコテのハリウッドの映画が観たくなる。
パラマウントとトムクルーズ、まさにハリウッドの王道中の王道。久しぶり。

これが2005年の映画。
『インデペンデンスデイ』が1996年。この10年後にこれ。たまたま観た画質の問題か、個人的な記憶の問題かも知れないが、なんかこっちの方が先だと思っていた。

だけど改めてよく観ると、この作品のCG、VFX技術、なかなかリアルに感じた。
道路が生き物のように畝り動く感じ、建物や橋が歪んで亀裂が入りながら倒壊していく感じ、そして、“それ”が出てくる感じ。

それを目の当たりにするトムや市民のリアクションも含め、CGと人の視線や挙動、パニックで逃げ惑う演技のマッチ、砂埃まみれのトム。

個人的には傑作だと思っている『クローバーフィールド』がこの3年後ぐらい。
あれも、結局相手が何で、その目的も何が何だかわからないまま、でも生きるために逃げ惑う末端の現場目線に徹したことがとても秀逸だと思う。

これも“トムクルーズだ”という以外はその無力な人間への襲撃に対する迫りくる絶望感と焦燥感を感じる。

“それ”が容赦なく攻撃してくる。ニョロニョロレインボー光線に当たると“ボンッ”と音を立てて塵と化す人類。
それが何であれ、突如として容赦なく動き出し、牙を剥く。

しかも、どうやら、“それ”自体は前から埋まっていて、磁気嵐による稲妻は、“それ”を動かす“それ”が、、、。

目的や仕組み、その正体、もはやそんなことはどうでも良い。知る術もなければ、知る必要もない。知ったところで解決するわけでもない。

こんな未曾有の絶望的事態を、物理的にも精神的にも散り散りになっている父と2人の子供が、“それ”からの攻撃と、混沌としてくる世界の中で、ガムシャラに生きる道を探す旅。

いざ理解も及ばない絶望的な状況に追い込まれた時の、他人のことなんてどうでも良くなる醜い人間の性、、、。

ダコタファニング、彼女、恐るべし。“それ”を相手に“この”演技。まさに天才子役。この彼女を観るだけでも価値はある。

もう1人の青年、ジャスティンチャットウィン、、、彼、例の『ドラゴンボール』の悟空じゃないか、今、、、知った。

“それ”が侵略して、人を攫い始め、とんでもないことをし始めるが、その度にしぶとく生きながらえるトムたち。この逞しさ、やはり、トム。

最後の結末、これが解釈によってはちょっとアレだから評価が少し低いのかも知れないが、宇宙人侵略系のSFアクションとして、トムの映画として、ダコタファニングの演技含め十分楽しめる。

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TSUTAYA DISCAS運営の映画コミュニティサイト「Discover us」にて同アカウント名でコラムニストをさせて頂くことになりました。
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別視点で色々映画について書いていこうと思います!ご興味ある方は是非お待ちしております!
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