あしからず

妻は告白するのあしからずのレビュー・感想・評価

妻は告白する(1961年製作の映画)
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例のシーンの衝撃ときたら。
雨に濡れ愛しい人の元を訪れた若尾文子は幽鬼のように美しく恐ろしく、ぶわっと鳥肌がたった。すごい迫力。あのシーンがなんと製作の1番最初に撮られたというので驚く。

登山中に意図的に夫を殺したか否かの裁判にかけられる妻の若尾文子と妻の愛人疑惑のある川口浩の泥沼アリ地獄のような映画。この目撃者がなく意図的な殺人かどうなのか裁判にかけられる構図は西川監督の「ゆれる」と似ている。ただ「ゆれる」の香川照之と違いこの容疑者若尾文子は一筋縄ではいかないファムファタール 。川口浩の運命やいかに…

この映画は着物の色が示唆的で、裁判中妻はだいたい黒っぽい着物を着ているがただ1度だけ爽やかな白い着物を着ている場面があって、そこに注目するとまたラストが味わい深い。
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