爆裂BOX

ラストサマーの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

ラストサマー(1997年製作の映画)
3.3
独立記念日の夜、深夜に車を飛ばしていた若者4人が一人の男を撥ねてしまう。怯えた彼らは男を海に投げ捨て、他言無用の約束を交わす。1年後、「去年の夏、何をしたか知っているぞ」という手紙が届き…というストーリー。
「スクリーム」の脚本家ケヴィン・ウィリアムソンが脚本を手掛けた青春スリラー。ジェニファー・ラブ・ヒューイット、サラ・ミッシェル・ゲラー、フレディ・プリンゼjr、ライアン・フィリップと当時の若手アイドル俳優が出演してる事でも話題でしたね。
脅迫の手紙に怯え、4人は犯人を突き止めようとするが、彼らの周囲に漁師が着るレインコートを着込み、漁に使うカギ爪をもった怪人フィッシャーマンが現れ彼らに迫ってくるという内容です。
ほぼ同時期に製作された「スクリーム」と比べると、犯人捜しのミステリー色が強い作りになっていますね。前半は脅迫状を出した犯人を捜す流れが主になってますし、フィッシャーマンも車で追い掛け回したり家に侵入して寝ている間に髪切ったり嫌がらせはするけどビビらせるだけで殺しにはいきませんし(関係無い人殺すけど)ただ、犯人捜しとしては怪しい人物配置して二転三転するけど結局一番シンプルな所に落ち着きますね。という最後にぽっと出で出てきた人が犯人というのは推理しようがないというか…人間が犯人にしては主人公のトランクにカニと死体詰め込んでちょっと離れたすきに綺麗に片付ける所早業過ぎる…
後半になるとフィッシャーマンも本格的に殺しにかかってきますが、マックスとか保安官、ヘレンの姉とか関係無い人殺しすぎ。狙われるのが4人で犠牲になるのが二人だけになっちゃうからボディカウント要員なんでしょうが。それでもスラッシャーとしては犠牲者少ない方ですね。スプラッターシーンも無いので地味な印象受けます。
何といっても本作一番の魅力はジェニファー・ラブ・ヒューイットのキュートなルックスとその巨乳ぶりですね。設定のせいもあって笑顔が少なく影のある表情が多いですがそれでも可愛い。演じた主人公は事故の時も唯一反対してたけど、後半では逆ギレして警察に行くんじゃなく自分達で決着つけようと言い始める所はちょっと笑った。
サラ・ミッシェル・ゲラーも美人でした。ニューヨークで女優になると言ってたけど、結局地元の親のデパートで働いてる所妙にリアルに感じた。そもそもの元凶と言えるDQN感溢れるバリーを演じたライアン・フィリップも若い。フレディ・プリンゼjrは後半まで出番もあんまりなくて地味な印象。彼を疑ったバリーの「こんな怪しい漁師がいるか!」って台詞には爆笑しちゃいました(笑)アン・ヘッシュも怪しさ満点な存在感でした。
終盤の漁船を舞台にした戦いは適度なハラハラ感あって楽しめました。最後に警官に「狙われる心当たりは?」と聞かれて「無い」と答える所笑っちゃった(笑)まさか隠し通すほう選ぶとは(笑)
「スクリーム」と比べると推理パートもスラッシャーとしても薄味に感じますが、それでも今見てもそれなりに楽しめるサスペンススリラーだとは思います。