雨宮はな

マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたことの雨宮はなのレビュー・感想・評価

2.0
人生キャリア設計時に観ておくと良いかもしれない、反面教師作品。
会話をしない夫婦と、彼らによる犬への虐待が描かれている。

【これに騙された】
1.アマプラ見放題作品内に「Marley & Me」のタイトル(邦題だったら絶対に観なかった)
2.オーソン・ウェルズとジェニファー・アニストンが写ったサムネイル(この二人のラブストーリーなら面白いだろうと思った)
3.『プラダを着た悪魔の監督』の文字
4.あらすじの最後だけ読んで気になってしまった「ちゃんと君も幸せでしたか」

原題(Marley & Me)のMeはジョン(演:オーソン・ウェルズ)のことだった。作品中、暴れるマーリーを庇ったり、老衰したマーリーと散歩に出たり語らったりするシーンがあるけれど、ジョンは友人としても飼い主としても最低だと思う。ついでに、父親としても夫としても最低だと思う。
育児疲れでジェーンが「その最低な犬を牧場へ追いやって!」と発狂するが、妊娠発覚時にそうするべきだったのは間違いない。
犬を飼うこと、家族計画すべてがとっちらかっていて(彼らの家の中の様子がまさしくそれを表していると思う)、個人としてはマーリーは虐待の被害者に見えた。

パートナー選びや人生設計についても反面教師になる作品で、いつまでたってもないものねだりで「相手のためだ」と思い込んで結局何にも良い状態で臨めない主人公と、現在に妥協はするものの一時の感情で突っ走ってしまうお手本のような「オンナ」である妻と、彼らの無計画さおよび会話のできなさ(それによる弊害の数々)が描かれている。

長男のパトリックだけがまともで、かわいそう(下の子たちはまだそこまで理解できていない状態だから仕方ない)。
パトリックの良い子さと、反面教師の材料になるという点と、こんなかわいそうな犬が増えないことを願ってのスコア2。
雨宮はな

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