マイケルケインかっけえ。
高校生の頃、父親から勧められた『探偵スルース』でマイケルケインに生まれ変わりたいと思いました。ちなみにVHSしか無いようで今は観れません。
その数年後にこの映画を観たんですが、やべえ主人公がクソ野郎、ということくらいしか覚えてなかったので今日はこれを。
しょっちゅう画面のこっち側に向かって話しかけてくる。
次々と女子と関係を持ちながらその考えてることを解説風に、いわゆる第四の壁を越えて話しかけてきます。
こんなの若者だった僕は楽しかったんでしょうか。たぶん楽しかった。目の前で起きてることがヤリヤリな野郎ってだけで楽しんでるはずです。
今観るとヒドい。行いだけでなく相手に言うこともヒドすぎる。こりゃあ重度です。マイケルですが。
常にニュートラルでいたがるマイケルケイン。どんな女子と過ごしたって深く入りこまずアウトボクサーさながらのヒットアンドアウェイを徹底。
でもね、ずっとそれだと虚しくなるんですね。常に恋する姿勢は大事だけど心の平穏を得るためにはインファイトでちゃんと向き合う相手がいないとね。でもそうするとそんなにフラフラできない、という人生の大命題に悩み、結果ちょっと悲しいお話に?
どっかで宮田から一歩にならなきゃならんのです。
このネアカ感は良いです。常に楽しそうだしロウテンションにはあんまりならず。ケインですので。
軽妙な語り口でちょっと偉そうに知ってる風なマイケルケインがオシャレでもありものすごく滑稽にも見えます。
終盤、人妻との話は悪気のないクソ野郎具合いがモロに出る。究極のクソ野郎であるにも関わらず、めちゃショック受けちゃって。
そしてシェリーウィンタースとの顛末は情けないながらもカラリと。まあでもマイケルケイン自体はかっこいい。
男女が他愛なく会話した、2人は寝たよりネンゴロだ、みたいなセリフがありましたが刺さりました。
フラフラ遊び歩いた後にしんみりモードに入りますが、中盤でもう答え出てるー。