Ryo

レベッカのRyoのレビュー・感想・評価

レベッカ(1940年製作の映画)
4.1
初めてハリウッドで映画を撮りいきなりアカデミー作品賞を獲得したヒッチコックのミステリーサスペンス



■レベッカはどんな人間だったのか
レベッカとはマキシムの元妻であり事故で亡くなった人である。
映画を見ていくとレベッカは他の男や従兄弟でさえも浮気し男女の関係に至っていた事がわかる。
さらにはダンバース夫人の圧倒的な信者感と下着やネグリジェの話をするところからこの2人も性的な関係に至ってたのではないかと予測できる。

これは原作者のモーリエの作家性でもありモーリエは実はバイセクシャルだったという。
結婚して子供がいても女優や奥さんなど女性との性的関係があったと言われている。そこでレズビアンだったバージニアウルフの小説をみると、当時上流社会においてレズビアンやゲイは差別され批判を受けておりその生きづらさについて描いていたという。その視点から考えると原作者モーリエの中ではレベッカは悪人ではなかったのではという解釈が生まれる。
当時の社会やマキシムはバイセクシャルであったレベッカを許せなかったのではないか(原作ではマキシムがレベッカを殺している)。男性社会における反逆者としてレベッカは描かれていたのではないかと思える。
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