【ときめいた人へ】
※Bunkamuraル・シネマ ワーナー・ブラザース創立100周年記念上映 35ミリで蘇るワーナー・フィルムコレクション 。
「ビフォア・サンライズ」から続く物語だ。
パリ。
火災前のノートルダム寺院の最も美しい角度とされる斜め後ろからの映像が冒頭で見られる。
途中、ジェシーが大戦時のエピソードを語るが、セリーヌはいつかはノートルダム寺院もなくなると言っていて、こんなセリフがあったのかとちょっと驚いた。
9年ぶりに再会した2人。
ジェシーのフライトまでのほんの短い時間の2人の会話だ。
長回しではないが、時間そのままなんだと思う。
だから余計に愛おしい時間に思える。
あの時、再会出来なかったあれやこれや。
その後のお互いそれぞれのあれやこれや。
いつまでも美しい思い出がある一方で、思い出すには辛い出来事や現実もある。
こんな奇跡のような2度目の出会いじゃなくても、昔、とても愛した人がいて、別れがあって、もしまた会えることがあったら、何を話そうかとか、どんなふうに気持ちを伝えようか考えちゃうストーリーじゃないかと思う。
不謹慎でも僕にもそんな人はいる。
大人になって達観したように話せることもある。
当時の情熱的な気持ちもある。
後悔もある。
後戻りできないという自覚もある。
でも、どんなに年齢を重ねようと胸がキュッと締め付けられるようなトキメキは大切だと思う。
ところで、僕は、ロンドンに住んだことはあるけれども、フランスのカフェのようなところがあれば、この街はもっと良いのにと思ったことが何度となくある。
パブはたくさんあるのに。
セリーヌの最後に歌う歌はフレンチポップな感じで良かった。
この短い再会と別れを彩る感じだ。
ところで、ZAZというフレンチポップの女性シンガーがとても素敵な歌声で歌います。
サブスクでも、YouTubeだったら映像付きのも見られるのでぜひ検索してみて下さい。
とても好きな映画だ。