このレビューはネタバレを含みます
二度と会わないと思ってた。
男は半年後にやってくる。
女はきっと現れない。
男はまっすぐ女を想い、女はうまく余韻を残す。
半年後に会えない2人に続きがあるとは思いもしなかった。
売れっ子になって、書き上げたあの夜の思い出。
9年の月日が流れ、女は男に会いたくなる。
探して欲しくて、見つけられて、なんてドラマチックなんだ!
大人になり、環境も変わった。
2人はあの夜と同じように、どうでもいいことを話し続け、時間を共有する。
ほんとうも嘘も、偶然も必然も受け止めてくれる人が目の前にある。
一見、9年前と変わらない2人のようだけど、好奇心と時間にも余裕があった9年前とはどこか違う。
話足りなくて、話したりなくてってことが、寂しさからくるものか。
違う未来の余韻を残しながら2人は歩く。
噛み締めている距離感がもどかしくも愛おしい。
大人になるってこういうことか。
タクシーからアパートの部屋までの、女の感情が揺れるのがリアル。
ギターも歌も彼女らしくて、とてもキュート。
歳をとっても変わらない2人。
限られた時間。
そこで終わるのって、突っ込みたくなるけど、いいね。
飛行機乗り遅れちゃいなよ、ベイビー。