ベビーパウダー山崎

鑑賞用男性のベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

鑑賞用男性(1960年製作の映画)
2.5
有馬稲子をスクリーン越しに愛でる映画で、それ以上でも以下でもなかった。色々と工夫して撮ってはいるがどれもピンと来ない。結局、なにを見せられたのか、有馬稲子が杉浦直樹のもとに走らず、男、結婚、家族などくだらないと凛とした態度でその創作活動に生きていくならばまだ現代的な強さを見いだせたかもしれないが。金持ちの道楽をだらりと描かれてもなにも響かない。中盤のダンスにしても野村芳太郎に「映画」的な知性を欠片も感じとれず。ガリガリに痩せている若き仲谷昇は脇の役でもどこかエロチシズムで格好がよかった。