友二朗

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1の友二朗のレビュー・感想・評価

4.4
素晴らしい。綺麗な映画。
全く共感されんけど個人的にハリーポッターシリーズは話数重ねてくごとに好き。
デヴィットイェーツの雰囲気作りが好きなのもあるし、前半作品の壮大ワクワク感からのギャップとキャラの成長が大きいのもある。

今作で一体幾つものものを失っただろう。毎回失ってばかりですが今回はなかなかダークな仕上がり。身も心も疲れ切った様子が良かった。特に視覚的に分かるのはテント。炎のゴブレットの時はテント内が華やかでワクワクしたが、今回同じテントであるにも関わらず内装は質素。そういう製作側のこだわりが好き。

まず冒頭のデスイーター会議。デスイーターの土台が意外としっかりしてたし組織として確立されとる事が分かってめっちゃいいシーンやと思う。ヴォルデモートもちゃんと存在感ある。なかでもルシウスの怖れ慄く演技は素晴らしかった。

物語自体大きな展開や動きは少なく静かで言葉が主体だった。ほとんどハリー、ロン、ハーマイオニーの3人の旅なんやけど、そこがいい。今まで散々仲の良さは見てきたし、もう十分な気もするけどここでもう一押し、人間らしい心情表現や決裂も描いてその上で見えてくる変わらぬ絆みたいなものに心地良さがあった。正直作品として面白味に欠けるし万人受けするとは思わんけど、僕にはぶっ刺さりました。

今までの作品のオマージュもたくさんあって個人的には飽きない仕様だった。

細かいけどハリーポッターシリーズはキャラの成長が作品ごとにちゃんと分かるから好き。ネビルが頼もしくなったしハーマイオニーの魔法は更に多彩に。ロンもいつの間にか当たり前のように魔法を連発するように。

作品には関係ないけどブルーレイに収録されとるダーズリー家の特典映像が素敵でした。

しつこいけどルーナがまたまた可愛い。

ここまで好きなポイント
ここから引っかかったポイント

正直ほとんどない。
ただ言っときたいのが人攫いと両面鏡の説明が全くされんこと。これ原作読んでないとまじで分からんし唐突すぎる。特に両面鏡なんて作中やたら出るけどなんも知らん人は賢者の石のみぞの鏡の破片かな?ってなると思う。映画としてどうなんでしょうか。まぁ原作読んでない自分が悪いけど。

個人的にずっと思うのがやっぱり魔法省の警備面。不死鳥の騎士団でもハリー達に侵入されたけど今作でも容易く。デスイーター達に押し入られるのは分かる。でもハリー達が見せたあれくらいの事で入れるんかいってなる。炎のゴブレットとか、強力な魔法で警備はっとったし、魔法省なんて大事なとこがあんなんでいいんかいってなりました。色んな意味で魔法省使えなさすぎですよね。でもまぁ物語上そういう設定やから納得はしてます。ドローレスの再登場は普通にめんどかった。

これは褒め言葉でもあるけどナギニが無理すぎる。怖い。
友二朗

友二朗