指の小指

バグダッド・カフェ<ニュー・ディレクターズ・カット版>の指の小指のレビュー・感想・評価

4.0
監督・脚本・製作はドイツのパーシー・アドロン。1987年の作品で、今作は“オリジナル版”に未公開カットを追加した“完全版”を更に監督が手直しした“ニュー・ディレクターズ・カット版”。

かれこれ20年くらい観よう観ようと思っていてようやく鑑賞。カフェの名前であるバグダッドはイラクではなくカリフォルニアにあった地名が由来だそう。

冒頭からどこかできっと聴き覚えのあるジェヴェッタ・スティール「Calling You」が流れ、斬新なカメラワークで描かれる険悪な男女。

その一人ドイツ人旅行者で夫から置き去りにされた中年女性ジャスミン、カフェ兼モーテルの女主人ブレンダ、その娘でダンスが得意なフィリス、絵描きの老人コックスなどの面々が登場するも、そこまで魅力を感じず序盤は懐疑的に観ていました。

しかしジャスミンの行動をきっかけに中盤以降少しづつ周囲が変化していく流れからは、出てくる人々が皆素敵に見える不思議☺️

モハーヴェ砂漠にポツンと取り残された魔法瓶。そして文字通りの“魔法”で周りを笑顔にし、受け入れられていくジャスミン。温かくて濃いコーヒーの様にほっこりとさせてくれるお話でした☕️

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