このレビューはネタバレを含みます
「大脱走」、戦争映画の枠を超えた名作!戦闘シーンは控えめなのに、どこか牧歌的な温かみを感じるのは、捕虜たちの人間味溢れるチームワークのせいかな。構造的にはチームクライムアクションに近く、脱走計画の緻密さとドキドキ感がたまらない。特に脱走後の展開はハラハラの連続で、スティーヴ・マックイーンのバイクチェイスはまさに圧巻!あのシーンだけで彼のスター性が爆発してる。
でも、脱走が完全な成功に終わらないのがこの映画のリアルなところ。悲劇的な結末を迎える者もいるけど、マックイーン演じるヒルツの不屈の笑顔には、単なる成功物語じゃない深い余韻がある。反骨精神がビシビシ伝わってくるラストが心に残る。
マックイーンの「クールな反逆児」っぷりはイメージ通りハマってるけど、チャールズ・ブロンソンの閉所恐怖症の役は意外性があった。最初は「ん?」と思ったけど、彼の繊細な演技がキャラに深みを与えてて、だんだんハマったかも。
派手さがある映画ではありませんが、全体的に、計画の緻密さ、キャラの個性、緊張とユーモアのバランスが完璧。戦争の重さと人間のたくましさ、両方感じたい人におすすめします。